「ロードスターカップ」は、その名の通りMAZDAロードスターによるワンメイクレースで、公道走行可能なナンバー付車両で行われます。富士スピードウェイを舞台として年間4戦で開催されるJAF公認のシリーズ戦となります。
参戦できるクルマやクラス分けは?
初代のNA型から最新のND-RF型まで歴代のロードスターで参戦が可能となっており、車種とチューニング範囲により以下の6つのクラスに分かれています。
1.5チャレンジクラス(RC1.5) : ND5ノーマル車両
2.0チャレンジクラス(RC2.0) : NCノーマル車両
1.6クラス(R1.6) : NA6、NB6のチューニング車両
1.8クラス(R1.8) : NA8、NB8のチューニング車両
1.5オープンクラス(RO1.5) : ND5チューニング車両
2.0オープンクラス(RO2.0) : NC、ND-RFチューニング車両
ほぼノーマルに近い仕様となる1.5/2.0チャレンジクラスは、改造範囲を最低限に制限されており、普段乗りのクルマで気軽にレース参戦できるクラスです。レースを始めたばかりの初心者の方や参加コストを抑えて気軽にレース参戦したい方にお勧めのクラスです。また、このクラスは、もうひとつのロードスターのワンメイクレースであるパーティレースと車両レギュレーションを統一しており、パーティレース参加車両はそのままロードスターカップに参戦が可能となっています。
一方、NA型、NB型の1.6/1.8クラス、そしてNC、ND型の1.5/2.0オープンクラスは、吸排気系、サスペンション、エアロパーツなどのチューニングが可能で、チューニングカーによるサーキット走行が楽しめるクラスです。サスペンションセッティングや空力セッティングによりコーナーリングスピードはチャレンジクラスを上回り、吸排気系の変更でストレートスピードはロードスターながら200Kmを超える車両もあります。FSWのコースに合わせたサスペンションをセッティングしたり、ドライバーのスキル、好みにあわせてクルマのドライビングフィールをセッティングすることが可能です。改造範囲は一般的なライトチューンの範囲に留められているので、例えば「既に社外マフラーを付けている」、「車高調が入っている」といったクルマに乗っている方も参加しやすいクラスです。また、チャレンジクラスの車両よりより戦闘力の高いクラスとなるので、よりレーシングライクなドライビングフィールのクルマでレースがしたいという方にもお勧めのクラスとなります。
予選やレースはどんな風に行われる?
レース方式については、まず、予選は全クラス混走での予選アタックが行われ、クラス分けに関係なく全車総合で予選タイム順に決勝グリッドが決定します。決勝レースも全クラス混走で行われますが、レース結果の順位はクラスごとの順位で表彰が行われます。
ロードスターカップの魅力はどんなところ?
ロードスターカップはシリーズ戦として開催されており、各レースでクラスごとの入賞者はポイントを獲得し、シーズン通算ポイントでクラスごとのシリーズランキングを決定します。シリーズチャンピオンを獲得することは参加ドライバーにとって、非常に大事なステータスとなっており、このレースの大きな楽しみのひとつとなっています。
また、レースの順位はクラスごとの順位を争うこととなりますが、各クラスのポテンシャルはレギュレーションにより調整されているため非常に拮抗しています。ノーマル車両がベースとなる1.5/2.0の2つのチャレンジクラスの間では毎戦クラスを超えたバトルが行われています。同様にチューニング車両がベースの1.6/1.8クラス、1.5/2.0オープンクラスの間でもクラスを超えたバトルが行われ、時には排気量の小さい1.5オープンクラスや1.6クラスが1.8クラス、2.0オープンを上回る下克上が起こることがあります。このようなレースの順位にはかかわらないものの、ドライバー同士の意地と意地のぶつかりあいによって激しいバトルが行われていることもロードスターカップの面白さであり、レース展開の難しさでもあります。