2014年12月6日 暖冬かと思われていた今季、突如訪れた気温マイナス4℃という晴天の冬空の下、富士チャンピオンレース最終戦が開催されました。
ロードスターカップNA/NBクラスは1600ccのNA6/NB6、1800ccのNA8/NB8の4クラス混走で行われるが、NB6クラスが参加0台のため事実上3クラスの混走レースとなっている。
車両重量等により走行性能に大きな差が生まれない工夫がされており、クラスを超えたバトルが楽しめるのもこのカテゴリーの魅力のひとつとなっています。
<予選>
8:25から8:45の20分間でおこなわれました。
晴天、ドライ路面と絶好のコンディションではあるが、路面温度の上がらない中、事実上のワンメーク状態となっているタイヤ、低温では難しいKUMHO ECSTA V700をいかに機能させられるかが勝負のポイントであり、さらにスリップストリームを上手く使えるか否かで簡単に順位が入れ替わってしまうのもこのコース恐いところ。
そんな中NA6クラスのTOPタイムをマークしたのは7号車茂木文明。2’06.623というタイムをたたき出し自身の持つクラスコースレコードを更新。
さらには1600ccのNA6で総合でも2番グリッド獲得という快挙を成し遂げた。
NA6クラス2番手につけたのは23号車山川穣。前回第3戦にて初優勝を遂げ、シリーズTOP茂木と5ポイント差に詰め寄りこの最終戦を迎えた。
同クラス3番手には76号車辻本均、4番手27号車野木強、5番手には今回はNA6で参戦の82号車勝とう常時、そして6番手16号車野田宗男の順位となった。
NA8クラスは1号車山形卓が総合でもトップとなる2’06.475でポールポジション獲得。
2番手を獲得したのは、エンジンブローのため中古エンジンポン載せを余儀なくされた88号車山田健介が意地を見せ2’06.723を記録。総合でも3番グリッドをキープ。
3番手には81号車加藤友晴、4番手山本純一、そしてNA8クラスには初出場となる0号車小原健一は車両トラブル発生で5番手に沈む。
NB8クラスは前戦で既にシリーズチャンピオンが確定している11号車戸田裕一が2’06.872でクラスポール。
その後ろ2番手にはわずか0.046差で75号車澤田薫が続き、3番手78号車赤石沢清人、4番手91号車神谷誠、5番手14号車中井浩司、6番手41号車後藤満、7番手15号車三橋準、8番手24号車東宗明の順となる。
この3クラスをタイム順で整列させ、それが決勝レースのグリッドとなる。
<決勝>
決勝レースは8周のスプリントで行われる。
予選時より路面温度も上がりタイヤも扱いやすくなり、好レースが期待される。
スターティンググリッドは、1、7、88、11、75、23、78、91、81、76、14、71、27、41、15、24、0、82、16の順。
全車グリッドにつき、レッドシグナル点灯→消灯で一斉にスタート!
クリーンスタートに見えた直後、まだ数百メートルしか走っていないホームストレート上で大クラッシュ発生。
3台が絡むポジション争いの中、接触により大きく挙動を乱しコントロール不能に陥った81号車がコンクリートウォールに衝突。
RSC初参戦ではあるがフォーミュラカテゴリーでのレース経験豊富な加藤友晴はここで無念のリタイアとなってしまった。
クリーンスタートを決めた先頭集団では1コーナーでのポジション争いから順位変動があり、アドバンコーナーへ差し掛かる頃には1、88、75、7、11、23の隊列を形成。
そして300Rへと向かうところで先ほどのクラッシュによるイエローフラッグ提示、先頭車両がダンロップコーナーの有る10番ポストに到達する頃にはセーフティーカー導入を意味する「SC」のボードが提示された。
2周目はセーフティカー先導での周回となったが、クラッシュ車両の回収が迅速に行われたため3周目には再スタートをきる事が出来た。
再スタート1コーナーでTOP1号車山形に75号車澤田がサイドバイサイドのバトルを仕掛けるも完全にオーバーテイクするにはいたらず山形がかろうじてTOPをキープ。
澤田の後に続くのはNA6クラス7号車茂木。この澤田と茂木の2台がこの後数周にわたり、順位を入れ換えながらの熾烈な総合2位争いを演じレースを盛り上げた。
その後方TOPグループの中では88号車山田、11号車戸田、23号車山川が序盤のイエローフラッグとセーフティーカー導入の混乱が元で、再スタート時までに順位を落してしまっている様子が伺える。
これは見た目上の順位となるだろう。この時点でレース後に数台にペナルティが課せられることが予想された。
しかしそれを待たず自力で順位を回復させてきたのは、さすがの4年連続チャンプ戸田裕一。一時7番手まで落としていた順位をファイナルラップまでに澤田に次ぐ総合3番手まで順位を上げてきた。
23号車山川も、前を走る1800勢に食らいつき、最後には標的であるNA6クラスTOP7号車のすぐ後方まで迫る走りを見せた。
各車輌クラスを超えた素晴らしいレースを展開した最終戦もいよいよチェッカーを迎える。
・NA6クラス
TOP7号車茂木、2番手23号車山川、3番手76号車辻本、4番手27号車野木、16号車野田はファイナルラップ1コーナーでオーバーテイクを成功させ一つ順位をあげ5番手、6番手82号車勝とう常時の順でチェッカー。
・NA8クラス
TOP1号車山形、2番手88号車山田、3番手0号車小原、4番手山本の順でチェッカー。(81号車加藤は1周目リタイア)
・NB8クラス
TOP75号車澤田、2番手11号車戸田、3番手91号車神谷、4番手78号車赤石沢、5番手14号車中井、6番手15号車三橋、7番手41号車後藤、8番手24号車東の順でチェッカー。
以上チェッカー順。
しかし序盤のイエローフラッグとセーフティーカー導入時の混乱により、やはり大量のペナルティー発生。
ドライバーとしては場所取りレースの真っ最中であろう。
1周目の前方がクリアな状況で、まさかこのタイミングでイエローフラッグが提示されるとは思えなかったのだろうか?
しかも団子状態の中ではフラッグが出されるポストそのものが見えない場合もある。
いろいろなことが重なった。1周目が終了し隊列がホームストレートに帰って来るまでにはクラッシュ車両の撤去は終っており、既に危険は取り除かれていたのも事実ではある。
しかしペナルティはペナルティとして受け入れなければならない。
大きく順位が変動しました。
これによりNA6クラスはシリーズの行方にも影響が及んだ。
NA6クラスは23号車山川穣が逆転シリーズチャンピオン獲得!
初チャンピオンおめでとうございます。
NA8クラスは4戦4勝で山形卓が獲得。
NB8クラスは前回で確定しているが、最終戦も他車ペナルティにより順位は優勝へと回復、こちらも4戦4勝にて戸田裕一が4年連続チャンピオンとなった。
これにて2014年の富士チャンピオンレースは終了。
また来年に向け各チーム切磋琢磨していけることを願います。
FRCCスタッフも、ケガ無く自走でおうちに帰ることをモットーに参戦を続けて行きます。