2017ロードスターカップ第2戦は、開幕戦からおよそ2ヵ月ちょっと開いた6月24日(土)、梅雨のさなかでの開催であったが、予選決勝とも晴れ(ドライ)の中行われた。
前戦はエントリーのなかったND Openクラスが成立し、全7クラス32台での争い。別クラスでもラップタイムが接近しているため、どうしても入り混じっての激しい戦いとなるが、ここでは各クラス毎にレポートを進めることとする。
[NA6 Class]
前戦で7年目での嬉しい初優勝を飾った♯76辻本、♯73高橋、♯34竹田の他に、東北RSCも主催するケンオート代表の♯0小原が新たに2015年のチャンピオンカーを入手し遠征で参戦。富士のレギュラー組は迎え撃つ格好か。今回♯27野木は欠場で、全4台。
予選前は、実力者小原に対し弱気なコメントもあったが、辻本が2’09.671トップでトップ。小原も僅差の2’09.865で、他クラスを間に1台挟み後ろに着ける。3番手は高橋の2’11.389、4番手竹田は2’11.808。
決勝は辻本が逃げ小原が追う展開。ただ間に他クラスの車両がほぼ入っている状態で、最終ラップで小原は辻本の背後に迫るが、2秒及ばず辻本が連勝。3位には小原に対してはかなり離されたがオープニングラップで高橋をかわした竹田。僅差で高橋の順となった。
[NA8 Class]
前戦はマシンの都合で不参加だった昨年の王者♯88山田と、開幕戦はリタイヤの♯17ヤンコバの2台の争い。
予選は山田が2’08.779で、総合でも2番手の素晴らしいタイム。ヤンコバは2’18.971と全体でも最後尾となり、決勝もクラス別では山田が順当に優勝したが、スタート直後の1コーナー手前で他車と接触しその影響で大きく順位を落とし、少しずつ前に上がりながらのチェッカーとなった。
[NB8 Class]
前戦優勝の♯21山平、今回で最後の参戦となる♯77鈴木、♯26三橋、♯82古谷の他に、♯33は松波から須藤にスイッチ。尚、須藤はNA6とNA8クラスにも参戦経験があるため、これで3クラス目となる。♯27和光は小原と同じく東北からの遠征で富士は今回が初参戦。♯84大矢が欠場のため、6台のエントリーとなった。
予選は総合でもトップとなったのは山平で、2’08.519。鈴木が2’09.067、三橋2’10.026、須藤2’10.285、和光2’10.655、古谷2’11.277と続く。
決勝は山平が逃げて序盤でトップは安泰の状況。オープニングラップの混乱で順位を落とした鈴木であったが、徐々に回復し6周目で三橋を抜き返し2位。その後方はそれぞれ間隔を開け、須藤、古谷、和光と続いた。
[NC Open Class]
前戦と同じく♯95高橋、♯25橘川の2台のみのエントリー。予選は高橋が2’09.847総合でも5番手と上位に。橘川は2’12.790となる。
決勝は高橋が素晴らしいスタートで総合でもトップに立ち、山平には抜かれるも総合でも2番手となりクラス優勝。これで2連勝となる。橘川はDボード無視のため失格となった。
[NC Challege Class]
前戦はわずか2台のエントリーだったのが、今回は7台と一気にエントリーが増えたこのクラス。前回優勝の♯22中桐、♯45加藤に加え、昨年までNC Openに参戦していた実力者♯8菊池が、マシンの仕様を変えクラスを移動してきたのが大きなトピック。
予選トップは菊池が2’11.496で奪取。2番手は昨年よりエントリーし、S耐にもスポット参戦し実力を付けてきた♯87山本で、2’11.726。以下、♯32原嶋2’11.918、♯79小林2’13.270、中桐2’13.651、♯75村松2’15.666、最後尾は加藤2’16.345。
決勝はスタートで大きく順位を上げた山本であったが、菊池、原嶋も続き混戦に。4周目に山本は菊池、原嶋に抜かれ3番手に。菊池に対し原嶋は僅差で続くが追い越すまでには至らず、優勝菊池、2位原嶋、3位山本の順に。4位には後方からのスタートであったが、村松が4周目に小林を抜き、そのまま僅差でのゴール。6位に中桐、7位に加藤となった。
[ND Open Class]
今回で初開催となったこのClass。昨年よりエントリーのProfessional racing driver♯58青木孝行に挑む構図の♯7茂木は、新たにマシンを製作し、NA6 Class時代にはライバルチームであったジョイファストチームに加入し、タイトルを目指す。そして昨年のNA6 Classチャンプの♯23山川がクラス移行。NA6でかなり激しい鍔迫り合いを演じた茂木とのバトルをここで再現か。
予選はこの3台の大接戦となり、トップ山川2’10.376、茂木2’10.461、青木2’10.565とコンマ2秒以内に3台が入る。4位は初参加の♯52亀野が2’13.248のタイム。決勝は、青木がオープニングラップの混乱にも乗じ、さすがの状況判断力で2周目に入るところで総合でも3番手に着ける大躍進。他クラスを挟み後方に山川、その後方茂木も他クラスの車両が間に入るものの、5周目に山川の直後に着ける。だがその翌週に山川がコカ・コーラコーナーでスピン。茂木は7周目に前方に青木が見える位置まで来るも、約5秒差まで詰めたところでチェッカー。3位に山川、4位に亀野となった。
[ND Challege Class]
前戦より1台増えて7台のエントリー。Roadster cup legendといっていい第1戦優勝の♯1新井に、2位であったLovedrive所属♯4岩岡、3位チェッカーであったが最低重量がわずかに足らず失格となった♯28伊藤他、どこまで挑めるかが見ものであった。
予選トップは新井が貫録を見せ、2位に1秒以上の差を付ける2’13.533。ただ、2位の♯3寺下2’14.770、3位岩岡2’14.882、4位山崎2’15.195、5位伊藤2’15.213、6位♯78赤石沢2’15.652と、新井以下は僅差。Class最後尾は今回より参戦の♯29小田切で2’17.291となった。
決勝はオープニングラップで新井が失速し、岩岡、寺下、伊藤、新井の順となるが、翌周には勢いのついた伊藤が岩岡をもパスし、一気にトップとなる。岩岡はその後寺下、新井以下にも抜かれ、順位を下げていくことに。伊藤は好調で、最後は2番手寺下に10秒以上の差を付け優勝。雪辱を晴らした。新井は寺下を常に視野に置くも逆転するには到らず3位。シリーズトップの座は守った。4位に最終ラップで赤石沢をうっちゃった山崎が入り、6位小田切、7位岩岡という結果となった。