2015年10月31日の富士スピードウェイ。
Fuji champion Race Series Round5においてロードスターカップNCレースの最終戦となる第4戦が、オープンクラス3台・チャレンジクラス4台・計7台で行われたタイヤ・パッド以外ほぼノーマルの車両で競うチャレンジクラスと、車高調・デフ・エアロパーツ等改造範囲がやや広いオープンクラス。ロードスターカップNCレースは昨年からこのふたつのクラスで、年間4戦のシリーズ戦を戦っている。
シリーズ争いの状況は、オープンクラスは8号車菊池が35ポイントを獲得しトップ。それを64号車芝本と第三戦で嬉しい初優勝を飾った7号車高橋が同ポイントの20ポイントで追う状況だ。迎えた最終戦は8号車菊池と64号車芝本が共に欠場のため、この最終戦7号車高橋が優勝すれば20ポイント獲得でシリーズチャンピオン、高橋以外が優勝の場合8号車菊池がシリーズチャンピオン獲得となる。
チャレンジクラスは71号車登坂がここまで40ポイントを獲得。それを70号車内海が30ポイント・18号車らんまんが20ポイントで追う状況。71号車登坂が2位以上に入ればシリーズチャンピオンが確定するが、18号車らんまんが優勝すれば登坂の順位次第ではチャンピオン獲得の可能性を残している。
■予選
今シーズンは雨続きだった天候だが、この日は晴れ・ドライに恵まれ予選が行われた。NCレースはデミオレース・86/BRZのナンバー付きレース8Beatも加えた3レース混走となっているため、3レース総勢24台がコースイン。NC勢のトップタイムは2分8秒225でオープンクラスの逆転チャンプを狙う7号車高橋。2位には自身の持つチャレンジクラスコースレコードを更新する8秒862で71号車登坂、3番手には同じくチャレンジクラスでこちらも逆転チャンプを狙う18号車らんまんが10秒723で付けた。クラスごとではNCオープンクラスが7号車高橋、25号車橘川、80号車染谷。
NCチャレンジクラスは71号車登坂、18号車らんまん、22号車中桐、4位にこの日がデビュー戦となる女性ドライバー87号車坂田という結果となった。 両クラスこの一戦にチャンピオン獲得を狙うNCレーサー達が上位に付ける予選となった。
■決勝
コンディションは変わらず晴れ・ドライで迎えた決勝は8周で行われた。
NCと86/BRZ、そしてデミオが混走のレースは、同レース・クラスのライバルはもちろん、それ以外のクルマとの駆け引きも大きなポイントなる。オープンクラス予選トップの7号車高橋はそのまま逃げ切りを、チャレンジクラスは眼前のライバルをスタートでかわそうと狙う18号車らんまんと、そうはさせじとスタートを決めようとする71号車登坂。
フォーメーションラップ終了、グリーンフラッグ。
スタート!!
7号車高橋がスタートミスにより順位を落とす中、71号車登坂、18号車らんまんが好スタートを決め、先行する86/BRZ勢をかわしながら1コーナーへ。オープンクラス3位スタートの80号車染谷も好スタートを決め、25号車橘川さらにはクラストップの7号車高橋をもかわしクラストップに躍り出た。
オープニングラップの順位はチャレンジクラストップ争いの71号車登坂・18号車らんまん、続いてオープンクラスの80号車染谷・7号車高橋・25号車橘川、続いてチャレンジクラス3位争いとなる22号車中桐・87号車坂田となった。
NC勢トップ争いはチャレンジクラスの2台に続き、2周目には早くもオープンクラストップに返り咲いた7号車高橋の3台の争いで前半を展開。5周目には7号車高橋が18号車らんまんをかわしNC勢2位へ、クラストップに加えてNC勢トップを狙い71号車登坂を追う形で6周目に突入。
6周目の最終コーナーを71号車登坂をテール・トゥ・ノーズで追い詰めた状態で立ち上がった7号車高橋にトラブル発生、3速のギヤに入らなくなるトラブルで大きく後退を余儀なくされた。ここで高橋をかわして2位に復帰した18号車らんまんにもブレーキトラブルが発生しリタイヤとなり、先頭を走る登坂は余裕を持って8周を走り切りNC勢トップとチャレンジクラス優勝、3速ギヤを失った状態の7号車高橋も順位を守りオープンクラス優勝となった。
オープンクラスは、7号車高橋が2連勝となる優勝、2位に80号車染谷、終始2位争いを演じた25号車橘川が僅差の3位で表彰台獲得。
チャレンジクラスは、71号車登坂が今シーズン3連勝・昨年からの連勝を7に伸ばす優勝、2位には嬉しい初入賞の22号車中桐、3位に初参戦の坂田が表彰台を獲得した。
シリーズ争いだが、オープンクラスは7号車高橋が連続優勝の40ポイントで逆転シリーズチャンピオンを獲得。シリーズ2位に8号車菊池、3位に64号車芝本・4位に16号車横山となった。
チャレンジクラスは71号車登坂が今シーズン3戦連続優勝の60ポイントで昨年に続く2年連続シリーズチャンピオンを獲得、2位は雨のレースで登坂を苦しめ続けた70号車内海が30ポイントで付け、3位は20ポイントの18号車らんまん、4位に22号車中桐となった。
2015年度のロードスターカップNCレースも終了。
オープン・チャレンジ2クラス制となり2年目の今年、オープンクラスは新たなチャンピオンが誕生、チャレンジクラスは2名の仲間が伝統ある富士スピードウェイでのレースに踏み出した。また、今年新型のND型にリニューアルしたロードスターは、秋にモータスポーツベースモデルのNR-Aも登場。富士チャンピオンレースロードスターカップにはすでにNDクラスも用意されているため、来年度はNCロードスターに加えND型ロードスターも加わり更なる盛り上がりが予想される。