全4戦のロードスターカップNCレースも、第3戦から後半戦に突入。
その第3戦が晩夏の8月最終週富士スピードウェイにおいて開催された。
「NCチャレンジクラス」
ここまでのシリーズポイント争いは、1位に71号車登坂(20P)、
同ポイント1位に18号車らんまん(20P)、3位に70号車内海(15P)の3人が僅差で争う状況。
前戦第2戦と同じく22号車中桐を加えた計4台が参戦。
この第3戦の優勝者に20P・二位に15Pが付与されるため、
この結果がシリーズチャンピオンの行方を大きく左右する大事な戦いである。
「NCオープンクラス」
元チャンピオンの64号車芝本他数名が欠場のため、出走3台となってしまったNCオープンクラス。
JAF規定(参加台数の50%以下が正式入賞・ポイント付与)により1位のみポイントが与えられる。
前半戦をポイントトップで折り返している8号車菊池(35P)に対し、
7号車高橋と25号車橘川がここまでポイント獲得が0のため、
菊池が優勝すれば20P加算でシリーズチャンピオンが確定する。
他の2人はいずれも勝てば初優勝、そして最終戦での逆転シリーズチャンプ獲得のチャンスを得るという状況である。
[予選]
曇天ながら雨の心配はなさそうであるが、
やや気温と湿度が高まってきたコンディションの中、10時00分から20分間の予選がスタート。
先頭をきってコースインした8号車菊池と71号車登坂の2台がタイムを順調に伸ばし
それぞれのクラスでトップタイムをマーク。
オープンクラスの2位には7号車高橋が菊池から約1.3秒遅れでNC全体の3位と好位置に付け、
続くクラス3番手に25号車の橘川が付けた。
チャレンジクラスは先頭登坂から約1.2秒強遅れて18号車らんまんと70号車内海が4/100秒という僅差の末、
18号車らんまんがクラス2番手を獲得するも、ピットレーンの速度違反ペナルティによる痛恨の2グリッド降格で
内海との位置が逆転。続く4番手に22号車中桐が付けた。
[決勝]
予選終了から約4時間という間があった決勝。昼過ぎから雨が降り始め、前戦第2戦に続いてのウェットコンディション。
決勝レースは86/BRZのチューニングカーレース8Beatの8台、デミオレースの6台との21台の混走で行われる。
スターティンググリッドは前方を8Beat勢が占め、NC勢はNCトップの菊池の総合 7番手以降に一団となってつけている。
しかし過去のウェットでのレースでは8Beat勢とNC勢のタイム差が一気につまる傾向にある。
またノーマル脚とトルセンデフというウェット時に扱いやすい特性を持つNCチャレンジクラス勢も
オープンクラスの背後を狙う。クラスを超えた熱い戦いが予想される。
フォーメーションラップ、グリーンフラッグ、レッドシグナルが順に点灯、レッドシグナル消灯でスタート!!
NC勢は皆好スタートを決め1コーナーへ突入。
ここで3ワイドの状態の真ん中に切り込んだ8号車菊池が行く手を阻まれているところで、
71号車登坂が大外に進路を取り、菊池と登坂がサイドバイサイド。
2台はサイドバイサイドのままコカ・コーラコーナーへ進入、イン側の登坂が前に出てNC勢トップに。
二番手に8号車菊池、そして三番手には自ら「雨が大好き」と公言し、
土砂降りの中行われた前戦第2戦では優勝した71号車登坂を1秒以内の僅差にまで追い詰めた70号車内海。
そして18号車らんまん・7号車高橋・好スタートを決めた22号車中桐・25号車橘川と続くオープニングラップとなった。
レースはこの順位のまま周回を重ねていたが、終盤5周目に動きが。
三番手の70号車内海が8号車菊池をかわしNC全体の2位へアップし、前戦に続きトップを行く登坂に迫るも届かず、
NCチャレンジクラスは71号車登坂が優勝、70号車内海が2位、18号車らんまんが3位、22号車中桐が4位で終了。
波乱の展開となったのがNCオープンクラス。
8号車菊池がシリーズチャンピオン獲得まであと数100メートルの最終ラップのプリウスコーナーでなんとガス欠によりスローダウン、
その横を7号車高橋が駆け抜けてゆき逆転。高橋が参戦2年目・通算5戦目で嬉しいNCオープンクラス初優勝となった。
シリーズチャンピオン争いは、チャレンジクラスは1位に71号車登坂(40P)、2位に70号車内海(30P)、3位に18号車らんまん(20P)となり、
チャンピオン争いはこの3人に絞られたが、最終戦の参加台数・順位によって全員にチャンスがあるため目が離せない。
オープンクラスは、1位の菊池(35P)とここにきて急浮上の2位高橋(20P)の一騎打ちとなる。
最終戦は10月31日土曜日の富士チャンピオンレースシリーズ第5戦の中で行われます。